秋の長雨で芋掘りも稲刈りも遅れ、
今年は作物の収穫期が少し後ろにずれているように感じていたら、
事務所近くの無人販売所で姉が柘榴を買ってきました。
柘榴の季語は仲秋の頃ですから二か月ほど遅いのですが、
さすが食べる宝石ともいわれる実が、
あまりにも美しいので今月の歳時記の写真にしてみました。
友人から枝付きの唐辛子もいただき、
つやつやの赤と対比するように地味な干し芋を盛りつけて、
これも一緒に戴いた掘りたての山芋も添えてみたら、
いつもの11月とは違う景色となりました。
柘榴の実は「人間の味がする」と物騒な話を聞いたことがあります。
それは人間の子供をさらって食べていた鬼子母神に、
お釈迦様が代わりに柘榴を食べるよう諭したという
仏教説話から広まった話だそうで、
撮影の後スタッフ皆と食べた柘榴の実は、
甘酸っぱくてとても美味しかったです。
でも食べるところはとても少ないです(笑)
熟成干し芋は、やわらかい食感と芋本来の甘さが持ち味です。
酸味がある柘榴とは食感も甘さも違いますが、
もし鬼子母神の時代にあったとしたら、
食べ応えもあり腹持ちもいい、
熟成干し芋を食べてもらいたいです。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。










