冷夏で始まった今年の夏ですが、
そんなことはすっかり遠い昔になってしまうほど、
連日の猛暑で、我が家の長毛猫はぐったりしています。
彼(猫)にしてみれば、
早く涼しい秋になってくれと云いたいところでしょう。
8月23日から始まる二十四節気の「処暑」は、
「暑さ」が収まってくるころとされています。
芭蕉の句もおそらくは今頃よまれたものでしょう。
古今和歌集の中に収められている、
『秋来ぬと目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる』
藤原敏行の有名なこの句も思い出されます。
とはいえ、
平安時代や江戸時代、もっと近くは私の子供時代と比べても、
明らかに暑い夏になっていて日中の残暑は体に堪えます。
けれども夕方の畑にいると
虫の声も陽射しも海風も秋を伝えてきます。
今日も農作業が終わると冷たいビールが待っています。
暑い分、より美味しく飲めると思えば、
暑い夏もまんざらではありません。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。