槻（つき）は、ケヤキの木の古名。
晴着を着てお参りにきた神社に、
子供が見上げる程大きな欅の木が生えていたのでしょう。

七五三は、本来は別々の行事でした。
三歳男女の「髪置（かみおき）」（初めて髪を伸ばし始める）、
五歳男児の「袴儀（はかまぎ）」（初めて袴を身に着ける）、
七歳女児の「帯解（おびとき）」（初めて帯を締める）という行事が、
江戸時代に一つにまとめられ、
第５代将軍 徳川綱吉の長男「徳松」の祝いの日にちなみ、
11月15日に行われるようになりました。

かつては「七つ前は神のうち」といわれ、
幼児の死亡率が高かったため、
無事に成長した姿を神に見せて感謝するという意味もあったようです。

少し緊張した面差しで晴着を身に着け、
神前で祝詞を受ける子供達の様子を見るのは微笑ましいものです。

子供の成長はまた、親の成長でもあります。
子供が運んでくれた幸せな時間を夫婦共に喜びつつ、
今宵は皆で祝いの膳を囲みましょう。

お祝いを戴いた方へのお返しには、熟成干し芋はいかがでしょうか？





干し芋マイスター 福井保久