例年なら2月は一年で一番寒さが厳しい時、
暦の上では春ですが…が合言葉のように使われていましたが、
今年は暖冬だったため気分も空の色もすっかり春めいてきました。
早咲きの桜も満開となり、まるで春の訪れを喜んでいるようです。
先日、静岡市清水区興津のみかん農家さんを訪れ、
スイートスプリングという柑橘を頂きました。
表面がゴツゴツとしていて八朔(はっさく)のような見た目ですが、
苦みや酸味がほとんどなくオレンジのような甘さと香り、
ジューシーな果汁があふれでてまさに名前の通り
「スイートスプリング(甘い春)」を堪能しました。
食べ方もオレンジのように櫛形にカットして頂くのがお勧めとのこと。
最近できた品種かと思いきや、
昭和22年に上田温州(みかん)と八朔を交配して育成され、
昭和39年初結実、
昭和49年からは興津20号と呼ばれ、
スイートスプリングと名付けられたのは昭和56年とのこと。
今から40年以上も前からの品種ですが、
栽培が難しく生産量が少ないため市場にはあまり出回らないそうです。
干し芋用のサツマイモの中にも、
味は良いものの栽培や保存性がよくないために、
作られなくなってしまった品種がいくつか頭に浮かんできました。
仕方がないこととはいえ本当にもったいないですね。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。