秋は物悲しい季節です。
ことに寄せ、物を見ては人生のはかなさや寂しさを感じます。
そんな秋のそこはかとない寂しさに誘われる思いを
「秋思(しゅうし)」といいます。
俳句の季語になっているこの「秋思」は、
徒然草にも「もののあわれは秋こそまされ」と書かれ、
古来から日本人の感覚に沿うものでした。
1977年に発表された歌謡曲「思秋期」は、
作詞:阿久悠さん、作曲:三木たかしさんというゴールデンコンビが作り、
岩崎宏美さんが歌いヒットしました。
歌詞の最後は、こんなフレーズです。
無邪気な春の語らいや
はなやぐ夏のいたずらや
笑いころげたあれこれ 思う秋の日
この曲は青春の恋をほろ苦く歌ったものでしたが、
大人になると一年がほんとうにあっという間に過ぎてしまいます。
せめて秋が終わってしまう前に、
今夜あたりは、春のことや夏のこと、
あれこれの思い出に浸りながら
熟成干し芋をつまみに晩酌でもしましょうか。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。