太陽の位置が最も低くなる冬至は、一年で最も昼が短い日であり、
冬至を境に日が長くなっていくことから、
世界各地で古くから太陽が生まれ変わる特別な日とされていました。

古来中国では、陰が極まり再び陽となる日（「一陽来復（いちようらいふく）」）とされ、
この日を境に、運気が上がると信じられてきました。
冬至の日に入るとよいとされる「ゆず湯」の風習も、
本来は運を呼び込む前の禊（みそぎ）という意味でした。

「運盛り」という言葉を聞いたことはありますか。
冬至には『ん』のつく物を食べると「運」が呼び込めると言います。
なんきん（南瓜）、にんじん、れんこん、きんかん、
ぎんなん、かんてん、うんどん（饂飩）は、
「ん」が二つつく（運が沢山とりこめる）という意味で「運盛り」、
または冬至の七草と言われ、言葉遊びだけでなく、
栄養をつけて寒い冬に備えるという知恵でもありました。

手前味噌ですが、干し芋を産地では「かんそういも」と呼びます。
たくさんの栄養素が豊富に含まれているのはもちろん、
太陽の日差しを受けて美味しく出来上がるところも、
まさに冬至にピッタリの食べ物ではないでしょうか。
熟成干し芋を召し上がって、
ぜひ来年の運気を上昇させてみませんか？





干し芋マイスター 福井保久