あめつちとは天地、そして自然の恵みのこと。
林檎が実り、そして熟していくのは、
すべて大自然の賜物だとこの句は教えてくれます。
それは林檎をサツマイモにおきかえても同じです。
蜜をたくわえたような金色に輝く林檎の芯も、
飴色になったしっとり甘い干し芋も、
あめつちの中でゆっくりと熟していきます。
この世界は私たちになんと豊かな実りをもたらしてくれるのでしょう。
有機栽培はあめつちの恩恵を一番身近に感じます。
今から200年以上前、ニューヨークで自然交雑によって生まれた、
紅玉という林檎は、小ぶりでその名の通り濃い紅色をしています。
酸味と香りが強いので生で食べる方は少ないようですが、
私はその酸っぱさが好きで、
毎年この時期だけ出まわる紅玉を必ず買い求めます。
栽培技術が難しく保存性もよくないそうなので、
生産量も多くありませんが、
他の林檎にはない唯一無二の味わいがあります。
サツマイモにも紅玉のような品種があります。
大きく育たない、保存性が悪いという理由で作られなくなった品種。
でも干し芋にするとやはり唯一無二の美味しさがあるお芋。
そんなサツマイモも達磨庵では作り続けています。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。