「夏は暑いもの」とはいえ今年の猛暑には本当に参ってしまいます。
この句を読んだ時、自然と小学生のときの夏休みを思い出しました。
毎日プールで遊んで、真っ黒に日焼けした顔。
近所の駄菓子屋でカキ氷を食べ
たくさんのスイカに兄弟で競争しながらかぶりつき、
扇風機に向かって一生懸命「あー」といっている。
そんな幼い頃の自分の姿を、
まるで俯瞰して見ているような気持ちになります。
風鈴の音や蜩の声、蚊取り線香の匂い…
今よりもっと時間がゆっくりと過ぎていったように感じるのは
きっと私だけではないでしょう。
もちろんこんなに暑くはありませんでした。
エアコンなんてなかったし、
夕立が降ると夜は涼しくなり、どこかで鈴虫の鳴き声が聞えてきました。
もう昔のような夏を望むのは無理なのかもしれません。
人間は暑さを凌ぐ術も知っていますが
農産物は照りつける太陽や日照り、大雨大風も直接受け止めます。
達磨庵の畑の中でも、この猛暑で青息吐息のサツマイモをみます。
もう昔よりも暑い夏を想定しての栽培を心掛けないといけない、と反省しきりです。
干し芋マイスター 福井保久
干し芋マイスター 福井 保久
サツマイモの中に潜む美味さをどこまで引き出せるか、色、艶、食感、そして味を極限まで追求。
干し芋ひとつひとつをマイスターの誇りにかけて
最高のものだけを世に送り出している。